年間3000件の手術で失敗はゼロ
「中原先生、本当に失敗しないんですか?」。そう聞くと、「私は失敗しません」と力強い言葉が返ってきた。中原医師は東京医科歯科大学病院眼科、深作眼科などを経て、フリーランスの眼科医に転身。執刀の依頼を受けて全国各地を飛び回り、気がつけば誰も引き受けたがらない最高難度手術をこなす有名眼科医になっていた。そして2021年に中原眼科を開院。現在は開業医の立場で、日々患者と向き合っている。
「フリーランスのドクターにやりがいを感じていましたが、より質の高い診療を行うために開業する道を選びました。フリーランスだと、いろいろな病院へ行くでしょう。用意されている器具が違うし、スタッフとも“あうんの呼吸”というわけにはいかない。理想の環境という観点では、開業がいちばんいいだろうと思ったんです」
勤務医、フリーランス、そして開業医になってからも手術の成功率は100%。決して執刀する件数が少ないわけではない。開業後の1年間で3000件以上の手術を行い、その中には白内障の手術2100件のほか、ミリ単位の技術が要求される角膜移植など難しい手術も含まれている。